改善計画書とは?書き方や今すぐ利用できるテンプレートの入手方法を解説

改善計画書とは?書き方や今すぐ利用できるテンプレートの入手方法を解説 ※テンプレート付き

改善計画書とは、業務改善計画書や経営改善計画書と呼ばれることもあり、企業経営や業務における改善策や具体的な計画などを示した書面です。

改善活動を闇雲に進めるのではなく、事前に計画を立てるなど、準備を目的として作成します。

ただし、決まったテンプレートはないため、記載内容などが理解されていない書面です。

改善計画書を作成したい人に向けて、内容からメリット、すぐに利用できるテンプレートを紹介します。

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改善計画書とは

最初に改善計画書とは、どのような書面であるのか理解を深めておきましょう。

改善計画書の概要

改善計画書とは、企業経営や特定の業務について改善活動の計画を示したものです。

具体的にやるべきことを記述するだけではなく、現状の把握や問題点、それをどのように解決するかなどを記載します。

無駄が生じる可能性を軽減するため、事前に念入りな計画を立てて、それに沿った行動を起こせるようにするものです。

改善計画書の種類

改善計画書には、主に2種類が存在し、以下のとおりです。

  • 短期的な計画書
  • 中長期的な計画書

短期的な計画書は、おおむね3年程度の中期的な経営計画に基づいて作成するものです。

金融機関へ融資を申し込みする際や、何かしら公的な支援を申請する際は、こちらを作成しておくと必要な情報を伝えやすくなります。

対して中長期的な経営改善計画書は、5年から10年程度の改善計画を示したものです。

例えば、会社の若返りを目指すなど、短期的な実現が難しい内容を含めたものです。

改善計画書に求められる5つの事項

改善計画書は公的な書面ではなく、厳密に記載事項が定められているわけではありません。

ただし、一般的には以下の事項が必要とされます。

改善計画書の必要事項
  • 現状の把握
  • 改善の目的
  • 改善の体制や期間
  • 具体的な改善案や実施方法
  • 改善の数値目標と評価方法

現状の把握

最初に改善が必要であると感じる現状を把握し、それらについて記載しなければなりません。

それらを正しく認識できていないと、改善の方法や内容が妥当なものであるかの評価は不可能です。

第三者が見ても、どのような状況であるのか把握できるように、主観ではなく第三者目線で記載します。

例えば、自分では借り入れ状況に問題ないと判断していても、一般的には問題のある財務状況かもしれません。

必要に応じて外部の人員に評価してもらうなど、現状の把握には偏りが生じないように努めるべきです。

改善の目的

目的がない状態で闇雲に改善活動に取り組んでも成功しているのかどうか判断できません。

そのため「従業員を増やすためにまずは利益率を高めて財務状況を改善する」などと目的を定めます。

短期的な目的を定めることはもちろん、中長期的な目的を意識しておくことも重要です。

改善の体制や期間

改善に向けてどのような体制を組み、いつまでに終わらせるのかを明確にする必要があります。

例えば、社長をトップとして全社的に進める体制を整えるなどです。

改善の目的やその内容によって、必要な体制は異なるため、滞りなく推進できる体制を意識します。

また、実施すべき内容を踏まえて実施期間も定めることが重要です。

例えば、1年間でやり切ることもあれば、3年かけて少しずつ改善していくこともあるでしょう。

これは改善の目的などによって変化するため、妥当な期間を設けるようにします。

具体的な改善案や実施方法

現状の問題点や改善の目的を踏まえて、具体的な改善案や実施方法も記載が必要です。

例えば、利益率の向上が目的であれば、改善案としては、原価の低減が考えられます。

原価を低減するためには、原材料を安価に調達したり、業務効率を高めたりすることが手段として考えられるでしょう。

改善案や実施方法は、改善活動を大きく左右する部分であるため、現実的に実施できる方法を選ぶことを意識すべきです。

今まで自社で採用したことがないなど、あまりにリスクが高い改善案や実施方法は、基本的に望ましくありません。

改善の数値目標と評価方法

改善活動については、数字で定量的に状況を把握することが求められます。

そのため、改善の数値目標と、定量的な評価方法も改善計画書で明記しておきましょう。

例えば、数値目標と評価方法を以下のとおり定めておきます。

  • 数値目標:利益率の5%アップ
  • 評価方法:毎月1回取引先全てを合計した利益率を算出

改善計画書を作成しておくメリット

改善計画書を作成することにはメリットがあるため、それらについても理解を深めましょう。

将来を見通せるようになる

改善計画書には、数値的な情報が含まれるため、定量的に将来の見通しを立てられるようになります。

例えば「3年後に◯円の利益が予定される」「5人の従業員を追加で雇用予定している」などです。

このような情報があることで、事業をどのように展開していけるかなどを評価しやすくなります。

特に、改善計画書は理論的な数字を並べるだけではなく、実現可能な計画から数値を算出するものです。

そのため、計画書に記載されている数字は信頼性が高いと考えられています。

信頼できる数値が手元にあることで、将来の視野をより正確に見通せるようになります。

他者と共有しやすい

書面として示すことによって、従業員や金融機関など他社と共有しやすくなります。

改善計画を立てていても、書面になっていなければ、他の関係者はその内容を簡単に把握できません。

しかし、書類としておけば、社内のポータルサイトで公開したり、印刷して金融機関に提出したりできます。

なお、改善計画書は一度作成すると絶対に変更できないものではなく、必要に応じて微修正が可能です。

「公開したら後戻りできない」というわけではないため、極端に気負う必要はないでしょう。

作成の過程で課題が明らかになる

現状の把握や課題を示すことが求められ、必然的に全体の棚卸作業が必要です。

この作業によって、今まで見えていなかった課題も含めて明らかになるでしょう。

改善計画は、見えている課題を解決するために作成することが多いですが、追加の課題も明らかになることはメリットです。

しかし、複数の課題を洗い出しできるものの、それらを一気に解決できるとは限りません。

場合によっては、優先順位をつけて解決していくことが求められます。

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改善計画書テンプレートをダウンロードできるWebサイトを3つ紹介します。

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引用:bizocean

bizoceanは、ビジネスで利用できるものを中心に、いくつものテンプレートをダウンロードできるサービスです。

改善計画書など日頃の経営に役立つテンプレートから、行政への申請に利用できるテンプレート、業務の効率化に採用できるテンプレートなども公開されています。

各種資料なども公開されているため、改善計画書テンプレートだけではなく、これらを利用して経営状況を整理するなどの活用もできます。

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引用:日本政策金融公庫

日本政策金融公庫は、公的な機関として事業者への融資や金融面での相談などを受け付けている組織です。

その中で事業改善に向けて必要な情報や資料を提供していて、改善計画書のテンプレートも提供しています。

また、創業の手引など改善案を作成する際に目を通しておきたい資料も公開されている点が魅力です。

改善計画書の作成方法

改善計画書の作成方法についても正しく理解しておきましょう。

テンプレートから記載内容を把握

利用するテンプレートから、記載内容を把握する作業が必要です。

どのような事項が必要であるかは、冒頭で解説しましたが、テンプレートが同じように作成されているとは限りません。

例えば、より詳細な項目が求められることがありえるため、どのような記載が必要か把握しましょう。

また、主な記入事項を解説したものの、テンプレートによってはそれ以外の事項が含まれている可能性があります。

最初にテンプレートの内容を把握して、どのような情報の準備が必要か整理しておきましょう。

現状の把握と課題の洗い出し

どのような改善計画書やテンプレートであっても、現状の把握や課題の洗い出しについて記載する必要があります。

そのため、全社的な課題や特定の業務についての課題など、現状を把握する作業から着手しなければなりません。

現状の把握と課題の洗い出しは、改善計画書の質を大きく左右する内容であるため、時間をかけてでも丁寧に進めることが重要です。

経営目標の設定

課題の洗い出しが終わったあと、それらを包括的に評価して、達成すべき経営目標を設定します。

例えば「従業員数の増加」「利益率の向上」「取引先の増加」などです。

課題ひとつについて目標を定めることもあれば、複数の課題を包括して目標を設定することもあります。

根本的な原因が同じであれば、経営目標を集約しても差し支えありません。

数値目標の設定

経営目標の決定と合わせて数値目標の検討もしなければなりません。

例えば、利益率を1%増加させるのか、5%増加させるのかは非常に大きな違いです。

目標によってやるべき行動も大きく変化すると考えて良いでしょう。

大きな数値目標を立てたくなるかもしれませんが、実現できない数値目標を立てても意味がありません。

まとめ

改善計画書を作成することで、闇雲ではなく計画的に改善活動を進められます。

事前に課題を洗い出しすることで、改善の優先順位をつけられるなどの効果も発揮するものです。

作成のルールは明確に存在しないため、改善計画書テンプレートを活用して作成してみてください。