法人が優遇を受けられる税制はいくつもあり、そのなかに地域未来投資促進税制が含まれます。本来は2023年3月31日までの適用でしたが、昨今の物価高騰などを踏まえて2025年3月31日まで延長されています。その結果、活用したいと考える企業が増えている状況です。
しかし、要件が複雑で自身での申請が難しい制度でもあります。そのため、地域未来投資促進税制を活用するためのサポートや代行の活用が有効です。
目次
地域未来投資促進税制とは
地域未来投資促進税制は、その地域特有の魅力を活用して、先進性の高い事業へ設備投資する際、減税措置を受けられる制度です。
事前に「地域経済牽引事業計画」を作成し承認を受けることで、それに沿った投資が法人税の特別償却や税制控除の対象として扱われます。
一般的な投資よりも大きな金額が控除の対象となるため、法人として事実的に負担する金額が少なくなるという仕組みです。
具体的には以下の割合で減税措置を受けられます。
- 法人税等の特別償却(最大50%)
- 税額控除(最大5%)
なお、税制を適用するためには要件があり、基本的な要件が5つ、上乗せした要件(最大値)を適用するためには4つを加え、9つをクリアしなければなりません。
非常に細かく要件と基準値が定められているため、これらを網羅できるような取り組みを定める必要があります。
また、定めた取り組みは計画として提出することが求められるため、書類にまとめる作業が必要です。
地域未来投資促進税制のサポートや代行を依頼する際のポイント
地域未来投資促進税制のサポートや代行を依頼する際のポイントについて解説します。
これまでの実績
最初に、これまで地域未来投資促進税制をどの程度サポートしているか実績を確認しましょう。
制度が始まってから数年が経過しているため、詳しく理解しているサポートや代行サービスほど実績が多いと考えられます。
実績を持つかどうかを公開しているケースが多くあるため、公式Webサイトで確認することが重要です。
担当者が制度を理解しているだけではなく、今までにサポートした経験があるかどうかがポイントであると考えましょう。
支援内容と方法
サポートや代行を依頼した場合、どのようなサービスが提供されるかは重要です。
地域未来投資促進税制は税金に関連する制度であるため、アプローチ方法は多岐にわたります。
そのため、代行やサポートが提供する内容にも違いがあることが注意点です。
例えば、地域未来投資促進税制は市町村や都道府県が基本計画を作成し、国の同意を経て提供されます。
この内容を専門家として噛み砕き、具体的にどのような計画を立てれば良いか、説明してくれることがあるでしょう。
また、さらに手厚いサポートで具体的な取り組みを提案したり、確定申告に向けた資料の作成などをサポートしたりすることもありえます。
加えて支援の方法も確認すべきです。
近年はオンラインでの支援が多くなっているため、オンラインであるかどうかを確認しておきましょう。
各種料金
支援内容と合わせて各種料金も確認しましょう。
例えば、コンサルティングを依頼する際にいくら発生するか確認します。
また、何かしらの書類作成も代行してもらう場合は、それらの費用も確認が重要です。
基本費用に含まれているか、追加料金であるかどうかを確認しましょう。
おすすめの地域未来投資促進税制のサポート・代行
続いて、地域未来投資促進税制のサポートや代行を受けたいときに、おすすめのサービスを紹介します。
F&M Club
F&M Clubは、補助金申請・採択件数で全国トップラスの実績をもつ、エフアンドエムが提供する経営者向けのサブスクサービスです。
累計38,000社以上の中小企業のバックオフィス業務を支援した実績があります。
豊富な補助金申請支援実績などから得た“本当に役立つ”経営ノウハウ、資金繰り改善、補助金や助成金申請のサポートなどが、月額30,000円(税抜)で使い放題です。
自社で使える助成金・補助金・優遇制度が分かる
料金
月額30,000円(税抜)。追加費用はかかりません。
※別途有料オプションサービスあり。
株式会社東京経営サポーター
株式会社東京経営サポーターは、中小企業診断士が8名在籍する、経営コンサルタント支援や補助金税制優遇制度の活用支援を提供する企業です。
金銭的なメリットのある制度を幅広く活用し、財務状況を改善することを目指しています。
また、中小企業診断士が多く在籍しているため、事業計画の見直しや制度申請なども得意としていることが特徴です。
地域未来投資促進税制のサポートにあたっては、地域経済牽引事業計画などの書類作成支援を提供してくれます。
申請は自分自身で対応する必要があるものの、全国の申請サポートに対応しているため、自分自身で自治体のテーマを調査しなくとも全面的なサポートを受けられます。
料金
- 着手金:100,000円
- 報酬:都道府県知事の認定に500,000円
株式会社アクセルパートナーズ
アクセルパートナーズは、補助金や助成金、税制優遇制度の活用といった、企業活動における金銭的な支援制度の申請を得意としています。
書類作成やコンサルティングによる補助金・助成金の活用が中心ですが、税務にも強いため地域未来投資促進税制に関する支援の依頼も可能です。
実際、アクセルパートナーズは多くの中小企業診断士が在籍しているため、申請に向けた計画の作成を全面的にサポートしてもらえます。また、必要書類を抜け漏れなく作成するためのマネジメントも提供してもらうことが可能です。
料金
- 着手金:100,000円
- 報酬:採択金額の10%
丸山会計事務所
丸山会計事務所は、法人向けの税務コンサルや資産税務コンサルなどを提供する会計事務所です。小規模な事務所ではありますが「未来志向の若手税理士」を育てることを意識し、若手らしくフットワークの軽い税理士が多く在籍しています。何かしら地域未来投資促進税制の活用に向けて不安な部分があれば、相談することでシニア税理士の支援を受けながらスムーズに対応してもらえます。
また、会計事務所ではありますが企業再編や事業継承に強いため、地域未来投資促進税制のように特色のある事業展開にも知見を持つことは魅力です。他にも、経営革新等支援機関として登録されているため、経営力の向上に向けたサポートに強みを持っています。
料金
- 着手金:問い合わせ
- 報酬:問い合わせ
小川会計グループ
小川会計グループは、税務や会計、人事や労務など企業の経営に必要な幅広いサービスを提供するグループです。地域未来投資促進税制は税務的な制度であるため、グループ内の税理士法人小川会計が中心となりサポートしてくれます。基本的には税制を活用するために、特別償却や税額控除の適用に向けたサポートや申請代行を提供しています。
また、地域未来投資促進法では、日本政策金融公庫の借入金利を優遇する制度も定められています。これの手続きにも対応しているため、地域未来投資促進税制と同時にこちらの申請サポートを依頼することも可能です。
料金
- 着手金:問い合わせ
- 報酬:問い合わせ
番外編:地方自治体の窓口
番外編ではありますが、企業などが提供するサービスではなく、地方自治体の窓口に相談することが可能です。そもそも、地域未来投資促進税制は国を中心として提供する税制であるため、地方自治体に問い合わせ窓口が用意されています。こちらを利用すると、質問内容に答えてもらったり自社の取り組みが適合しているかどうかのアドバイスを受けたりできます。
しかし、民間企業とは異なり、税制の概要や要件について該当するかなどの質問に限られています。細かな質問に回答したり、書類の作成代行を依頼したりすることはできないため注意しましょう。あくまでも利用者側が主体となり、分からない部分をサポートしてもらうような役割のみ発揮してくれます。
まとめ
地域の強みを生かした先進的な事業について、法人税を軽減する地域未来投資促進税制について解説しました。
支援を受けるためには要件を満たす必要があるため、9つの要件をそれぞれ理解して対応しましょう。
しかし、要件は種類が多く、なおかつ複雑であるため専門的な知識がなければ対応できません。
そのため、紹介した代行やサポートのサービスを活用することをおすすめします。
紹介した中では、月額30,000円(税抜)で各種コンテンツが使い放題のF&M Clubが特におすすめです。