面接評価シートとは?作成の流れや今すぐ利用できるテンプレートを解説

面接評価シートとは?作成の流れや今すぐ利用できるテンプレートを解説

面接官が一定の基準でスムーズに面接を進めるためには、面接評価シートが必要です。

面接評価シートとは、評価項目や評価基準をまとめた資料であり、これに沿って進めることによって、担当者によるばらつきを軽減できます。

しかし、面接評価シートが便利であるとは理解していても、具体的な作り方がイメージできない人も多いのではないでしょうか。

今回は面接評価シートの概要から、実際に作成する流れやステップ、スムーズに作成するためのテンプレートなどを解説します。

面接評価シートとは

面接評価シートとは、事前に面接での評価項目や評価基準、そして評価結果に応じた点数をまとめたチェックシートです。

面接官がその場で質問内容を検討したり、評価基準を考えたりするのではなく、事前に考えられた内容に沿って面接を進めます。

チェックシートを活用することで、スムーズに面接を進めたり評価のばらつきを軽減したりすることが可能です。

また、評価を数値化できるようになっているため、合計点数から採用するかどうかを定量的に決定できます。

しかし、面接評価シートはあくまでもフォーマットを指したキーワードであり、内容は企業ごとに検討・作成しなければなりません。

面接評価シートを作成する流れ・ステップ

面接評価シートを作成する流れをステップに分けて解説します。

必要な人材像を明らかにする

最初に面接で「どのような人材を確保したいか」について明らかにしておきます。

面接の目的が明確になっていなければ、面接評価シートを作成することは不可能です。

面接の根幹にもなる部分であるため、時間をかけてでも丁寧に検討しましょう。

評価項目を洗い出す

続いて、評価項目を洗い出ししていきましょう。

面接官は、評価項目に準じて面接を進めるため、評価項目に不備があると面接で必要な情報を得られません。

具体的に入れるべき項目は以下で解説しますが、まずはできるだけ多く洗い出してみましょう。

最終的に評価項目として採用するかどうかは、全体を俯瞰的に評価して判断するようにします。

評価項目をグルーピングする

評価項目の洗い出しが完了した後は、それらをグルーピングしていきましょう。

基本的に関連する項目は、一連の流れで質問すべきです。

そのため、グルーピングして、連続で確認できるようにしておきます。

また、グルーピングの結果としてひとつの質問に集約できるのであれば、まとめることも重要です。

ポイントで解説しますが、面接は時間を考慮する必要があり、少ない質問で多くの情報を得られるようにします。

評価の優先順位を決定する

それぞれの評価項目について、優先順位や重み付けを進めておきましょう。

すべての項目が非常に重要であるということはなく、企業にとって特に重要な質問と、そうではないものに分類されるはずです。

例えば、接客業の中途採用ならば「今までにどのような企業で働き、接客してきたか」は非常に重要でしょう。

この経験があるかどうかは、採用してから即戦力になるかどうかを左右します。

これは一例ですが、基本的には事業活動に大きく影響する評価項目の優先順位を上げるべきです。

評価基準を言語化する

面接の評価基準は、可能な限り言語化することを心がけましょう。

基準が言語化されていないと面接官のさじ加減で評価に大きな差が生じてしまう可能性があります。

これでは、面接評価シートを準備する意味が薄れてしまうため、共通認識をもてるようにしましょう。

例えば「明るく受け答えできているか」という審査基準は曖昧なものです。

そのため「面接官に聞こえる声で受け答えできているか」「面接中は前を向いて答えているか」など客観的に判断しやすく言語化することが大切です。

面接評価シートを作成する際のポイント

面接評価シートを作成する際は、以下のポイントを考慮するようにしてください。

30分から60分程度の面接を想定する

一般的に面接は30分から60分程度であるため、この時間内で完了するだけの項目に絞って準備するようにしましょう。

質問の数が多すぎると、面接官も面接される側もどちらも疲れてしまうため、最低限度に留めるべきです。

想定の時間を把握するためには、それぞれの質問に対して想定の回答時間を定めることが重要です。

例えば、質問1は30秒、質問2は1分などと想定して、それらを積み上げて30分程度を目指します。

実際には想定以上に時間を要することが多いため、面接時間に対して余裕をもたせましょう。

定期的に内容を見直す

面接評価シートの内容は定期的に見直すようにしましょう。

設問を見直ししなければ、気づかないうちに内容が陳腐化してしまう可能性があります。

例えば、10年ほど前までは、面接の場で家族構成や家族の職業を質問するケースが見られました。

しかし、時代の変化により個人情報は必要以上に質問すべきでないと変化しています。

これは一例ですが、内容を見直ししないと時代錯誤によって大きなバッシングを受けるかもしれません。

必要とする人材にも変化が生じることもあるため、それらも踏まえて面接評価シート全体を定期的に見直しましょう。

採用対象によってカスタマイズする

面接の対象者によって、面接評価シートの内容をカスタマイズすることが重要です。

例えば、新卒採用と中途採用では質問すべき観点や内容が大きく異なります。

同じ面接評価シートで面接を実施することは難しいため、別々に用意すべきです。

また、同じ新卒採用や中途採用でも、面接評価シートの項目は微妙にカスタマイズすることが考えられます。

例えば、中途採用で営業部が募集している場合とシステム開発部が募集している場合とでは、求める人材像が異なるはずです。

微妙な違いを見落とさないために、面接評価シートの項目もカスタマイズすることが求められます。

点数以外の項目も用意する

可能な限り数値化できる評価基準以外で評価できる項目も準備しましょう。

例えば、趣味について質問して、それらをフリースペースに記録できるようにするなどです。

基本的に面接評価シートは、審査基準を準備しておき、それに沿って点数化しなければなりません。

そのため、評価項目は最終的に数字化できるように作られています。

ただ、場合によっては数値化が難しい項目が面接結果を左右することもあるため、記録できるようにすべきです。

その人材を採用するか悩んだ際や複数の候補を比較する際に、このような点数以外の要素が決め手になる可能性があります。

面接評価シートに入れるべき項目

面接評価シートには、以下の項目を導入しましょう。

親和性の評価

最初に、自社との親和性に関連する項目を準備しなければなりません。

例えば、今までの就業経験や学生時代に学んだことなどが考えられます。

特に、中途採用の場合は、非常に重視すべき評価項目です。

即戦力となる人材を確保する必要があるため、親和性の高い人物であるかどうかは、早い段階で把握しておきましょう。

これによって、面接で実績を評価するか、ポテンシャルを評価するかが変化します。

なお、新卒採用の場合は、学生時代に学んだことのすべてが入社してから活かせるとは限らず、質問する程度でも差し支えありません。

就業の理由

応募者の就業理由は、一般的には志望動機と呼ばれる評価項目です。

いくつもの企業が存在する中で、なぜ自社へ応募したかを確認し、その理由を評価します。

一般的に、就業の理由は入社してからのモチベーションなどを左右するため、非常に重要です。

例えば「ボーナスが多い」などと金銭面の理由であれば、業績が悪化した際に素早く退職してしまうかもしれません。

もちろん、就業理由からすべてを把握できるわけではありませんが、人材が定着するかどうかを評価することに役立ちます。

専門性の有無

専門的なポジションについての募集ならば、応募者の専門性について評価しなければなりません。

例えば、システム開発部門の募集ならば、今まで開発の経験があるかどうかは重要です。

多くの経験があるほど、専門性が高く即戦力になると考えられます。

また、会計関連の職種や人材を募集しているならば、法律に定められた規則を理解しているかどうか質問しても良いかもしれません。

求める人材像によって必要な質問は異なりますが、専門性の有無は確認すべきです。

一般教養の程度

採用した人材の教養レベルに問題があると、後からトラブルになりかねません。

そのため、事前に問題点を洗い出せる程度の質問を含めておくようにしましょう。

例えば、最新のニュースで気になったことと、その理由などを問うてみます。

これは内容を評価するよりも、受け答えが問題なくできているかを重視することが大切です。

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HirinGeekは、働く人を総合的に支援するビジネスSNSであるWantedlyが運営するビジネス情報サイトです。

Wantedlyは交流する場ですが、こちらは面接評価シートなど役立つテンプレートなどをダウンロードできます。

なお、各種テンプレートはコラムに掲載されているため、他のテンプレートを利用する場合は検索しなければなりません。

bizocean

引用:bizocean

bizoceanは、幅広いテンプレートをダウンロードできるWebサービスです。

面接評価シートなど、日々の業務で利用する機会の多いビジネス文章のテンプレートが数多く掲載されています。

また、テンプレートだけではなく「お役立ち資料」なども掲載されているため、定期的に新しいものがないか確認しても良いでしょう。

まとめ

面接評価シートを作成しておくことによって、面接官による評価のばらつきを最小限に抑えられます。

また、応募者を数字で評価することによって、定量的に比較したり採用するか判断したりすることが可能です。

ただ、面接評価シートは、決まったフォーマットが存在するわけではないため、評価基準も合わせてテンプレートを参考にしてみてください。